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カトリ企画UR『チェーホフのスペック』を観に行った。カトリさん、やるじゃん、と思った。今回演出の鈴木史朗のA.C.O.A.がいつもそうしているらしいけども、那須でとれた山菜を使った煮物や燻製なども美味だった。地酒も飲んだ。こうしたことが、いかに貴重なことであるかを、今のわたし(たち)は否応なく知っている。

そして、夏目慎也はやっぱり凄かった。

カトリヒデトシは、劇評家としてはたぶん珍しいタイプで、主に俳優にフォーカスして観ている部分がある人だと思う(といって戯曲の構造などをないがしろにしているわけではないと思うのだが)。で、どれくらい狙い通りだったのか分からないが、少なくとも今回の企画第一弾としては、そういったカトリヒデトシの趣向が反映されているような気はした。ぜひ今後もプロデュース業にいそしんでいただきたいと思います。大病をされて、復活して、せっかく元気になられたことですし。

作品については、基本的に面白かったが、もっと爆発できるだろうなってことも思ったりはした。作品としての強度、ってことを考えるのであれば。ただ、観ている側が緊張しないような空間づくりが今回のポイントのようにも思うし、そこもまた、カトリ企画URのひとつのポテンシャルとしてあるのかも。


帰り道に第七劇場の鳴海さんが板橋駅まで送ってくれたので、道すがら話をした。こうゆうふうに話すっていうのは何かしら素敵なことだと思うし、実際よい話ができたような気がする。なにかしら心に去来するものがありました。Q