マンスリー・ブリコメンド(2012年10月前半)

マンスリー・ブリコメンド、10月前半です(コンセプトはこちら)。後から追記がありそうです。
公演名の色について。関東ローカルなものは「青」、関西ローカルなものは「ピンク」、それ以外の地域を含むものは「紫」で表記しています。Q


★メンバーのプロフィールはこちら。http://d.hatena.ne.jp/bricolaq/20120930/p1


今回のブリコメンド

藤原ちから/プルサーマル・フジコ twitter:@pulfujiko

劇団、本谷有希子『遭難、』
▼子供鉅人『幕末スープレックス
▼あうるすぽっとプロデュース『季節のない街』
▼パルコ・プロデュース『ヒッキー・ソトニデテミターノ』
▼ロロ『LOVE02』
▼渡辺美帆子事務所『次、誰か、よろしく!』

日夏ユタカ(ひなつ・ゆたか) twitter:@hinatsugurashi

▼ロロ『LOVE02』

鈴木励滋(すずき・れいじ) twitter:@suzurejio

▼パルコ・プロデュース『ヒッキー・ソトニデテミターノ』
▼子供鉅人『幕末スープレックス
▼海辺のマンション三階建て企画公演『船をたてる』

カトリヒデトシ twitter:@hide_KATORI

……

徳永京子(とくなが・きょうこ) twitter:@k_tokunaga

★ステージ・チョイス!(徳永京子オススメステージ情報)
http://www.next-choice.com/data/?p=9990


西尾孔志(にしお・ひろし) twitter:@nishiohiroshi

……

落雅季子(おち・まきこ) twitter:@maki_co

▼ブス会『女のみち2012』
劇団、本谷有希子『遭難、』
山下残『ヘッドホンと耳の間の距離』

古賀菜々絵(こが・ななえ)

外山恒一外山恒一トークライブ in 九州8都市』
▼塩田千春『他者である私』岡田利規による朗読会






劇団、本谷有希子『遭難、』

【東京公演】10月2日〜10月23日(火)@東京芸術劇場シアターイースト(池袋)
【長野公演】10月27日(土)@まつもと市民芸術館小ホール(松本)
【大阪公演】11月2日(金)〜4日(日)@ABCホール(福島、新福島中之島

http://www.motoyayukiko.com/

本谷有希子の戯曲でいちばん面白いのは、誰が何と言おうと『遭難、』だと思ってます。いじめをめぐる職員室の風景。鬱屈やトラウマを撃ちまくってなぎ倒すように疾走する台詞。自意識過剰で人は死なないけれど、自意識過剰で人は殺せるのかもしれないって、あのとき私、本気で思った。初演の2006年、世間はいじめ問題で揺れていて、物語との奇妙なシンクロに、現実が喉につかえるような違和感を覚えた。2012年、相変わらずニュースはいじめ問題を追いかけていて、何とも因果な巡り合わせをたどっていると思う。
今回、主演の黒沢あすかさんがご病気により降板されたのは残念ですが、代役が猫のホテル菅原永二さんってどういうこと?女教師役ですけど?!ちなみに同僚役でサンプルの松井周さんも出演されるのでそこにも注目したいと思います。(落)

怪我の功名、というと言い方はアレだけれども、この代役……。正直、かなりワクワクする!
「シアターガイド」11月号で本谷有希子×松井周の対談を取材したのだが、興味深いのは本谷さんにリアリズム(ナチュラリズム)から少し離れようする意識が感じられたこと。これはかなり大きな転回点になるかもしれない(詳しくは記事をお読みくだされ)。兎にも角にも、きっと新しい『遭難、』が見られるはず。(フジコ)




子供鉅人『幕末スープレックス

【東京公演】10月4日(木)〜8日(月)@ザムザ阿佐谷(阿佐ヶ谷)
http://www.kodomokyojin.com/

関西の異端的暴れん坊・子供鉅人の持ち味は、パワフルな身体感覚と、アブストラクトなイメージとが交錯し合うところにある……とひとまず思うけど、今回はチャンバラ劇だとか。もしかしたらド・エンタメかもしれない。それはそれで、彼らが時空を超えて(?)大暴れする様を見てみたい。なんせ活劇ですからね。めっちゃアホで痛快な感じだと個人的には嬉しいな〜(全然違ってたらごめん)。
毎回、錚々たるメンバーがゲストとして斬られるらしいのですが、その中にこっそり、わたしと鈴木励滋も参加します。6日(土)14時半の回です。何をやるのかよく分かりません。とりあえず、斬られてきます。ご笑覧ください。(フジコ)

わたしは10月6日(土)19時半の、黒田育世さんが“斬られスト”の回をオススメします。断然!!
ただ、心配なのは、憑かれたように踊る黒田育世に斬り込むスキがなく、上演時間が一時間くらい伸びるんじゃないかという...杞憂だねっ! そもそも彼女は踊るのか? そしてわたしたちは何をやるんだ?? (励滋)




あうるすぽっとプロデュース『季節のない街』

10月4日(木)〜8日(月)@あうるすぽっと東池袋
http://www.owlspot.jp/performance/121004.html

まず脚色・演出が先日「情熱大陸」でもフィーチャーされた下町の太陽・鉄割アルバトロスケット戌井昭人、音楽があらゆる世代に愛される渋さ知らズ不破大輔、という時点で、あうるすぽっとプロデューサーの本気度合いを感じるわけだが(あうるすぽっとは彼らとかなり長期にわたって継続的な仕事をしてきてるはずなので)、さらに原作が山本周五郎『季節のない街』(黒澤映画『どですかでん』の原作)、出演者に毛皮族江本純子、サンプルや青年団でお馴染みの古屋隆太、文学座の坂口芳貞……と、入口がありすぎてどこから入っていいか分からない(笑)、みたいなある種いびつな座組になっているのだった。
でもこのいびつさを、破綻を破綻のままに載せてしまう力業を持った戌井さんならば「何か」として呑み込んでしまいそう。見たことのないような、へんてこな、しかし「人間!!!」が見えてくるような力強い舞台が見たいなと思うのであります。(フジコ)




パルコ・プロデュース『ヒッキー・ソトニデテミターノ』

10月4日(木)〜14日(日)@PARCO劇場(渋谷)http://www.parco-play.com/web/play/hikky/index.html

これはなかなか冒険ですよ。まさにヒッキーが外に出るくらいの。
ヒッキーが外に出るまでの道のりを描いた岩井秀人の代表作『ヒッキー・カンクーントルネード』を事前学習されたい向きは、わたしが死んだら代表作と呼ばれるはずの劇評をお読みください。
http://www.wonderlands.jp/archives/12511/
この続編を待たずとも、岩井は外に出た先の他者との関係について、数々の作品として世に示してきたんだけれど、向田邦子賞を弾みとしてPARCO劇場に臨むこの機会に、語らずもがなと言われかねない手を打ってきた。
今でもひきこもったままの自分のことが、身体感覚のように在りつづけているという岩井が、あの日に出ることのなかったもうひとりの岩井に観てもらえるだけの、あの日の後の物語を、今ならば表現できるという自信の表れなのだと思う。いつかの自分のまなざしを感じつづけているあなたに観てほしい。(励滋)

岩井秀人LOVEを標榜する鈴木励滋さんの後で何を書いても蛇足にしかならないのですが、余談だけ。今回のベースとなる作品『ヒッキー・カンクーントルネード』には、ひきこもりの主人公が外に出てボロボロになって帰ってくるシーンがある。凄惨だけど不思議と心温まる気持ちになる場面。新しいチャレンジをすれば、そりゃ傷つくこともあるだろうけど、実はそこまで傷つくことを怖れなくてもいいのかも。……とか思わせてくれる公演になるといいなーと勝手に思っています。めちゃんこ楽しみにしてます。(フジコ)



塩田千春『他者である私』岡田利規による朗読会

【福岡】10月5日(金)@三菱地所アルティアム(イムズ8F)(西鉄・福岡天神)http://artium.jp/exhi/

塩田千春さん+岡田利規さんの組み合わせは、新国立劇場での『タトゥー』や金沢21世紀美術館でのチェルフィッチュの作品『記憶の部屋について』で、観客も既に目にしている馴染みの深い顔ぶれだ。この二人によって形作られる作品に数年ぶりに触れることが出来る場所は、なんと、今のところ福岡だけなのである!しかも内容は、たった一日開催される朗読会だ。現在、三菱地所アルティアムで開催されている塩田さんの個展『他者である私』の中にある新作インスタレーションの前で、岡田さんが戯曲を朗読するという。これまで彼が出演する“トークイベント”は幾度となく各地で開催されているが、朗読会はそう頻繁には行われていないように思う。加え て同時期、そこから徒歩10 分くらいの距離にあるアジア美術館の『アジアの女性アーティスト展』にて、他の塩田作品にも何点か触れることができるのである。軸となるテーマに多少の違いはあるだろうが、近距離の異なる二か所で彼女の作品を十分に堪能したうえでの朗読会への参加は、その時間を一層充足させてくれるのではないだ
ろうか。岡田さん自身の口から紡がれる戯曲の言葉は、塩田さんの作品の中でどのように聞こえてくるのだろうか。これは是非、はしごして参加したいところだ。(古賀)




ロロ『LOVE02』

【京都公演】10月5日(金)〜9日(火)@京都・元立誠小学校 講堂(河原町ほか)
【仙台公演】10月16日(火)〜17日(水)@エル・パーク仙台 スタジオホール(勾当台公園

http://llo88oll.com/next.html

今年2月に東京・こまばアゴラ劇場で上演された時点では、『LOVE02』はロロが得意としてきたボーイ・ミーツ・ガールのひとつの頂点を極めたものだった(そして『父母姉僕弟君』という物凄い大傑作がそのあと生まれたわけだけど)。
100年、という時間の中でも朽ち果てないLOVEの普遍性を追求した物語。今回はキャストも少し変わるし、また新たにフレッシュな作品が見られそう。スケールアップしつつある彼らの姿を、ぜひ目撃していただきたいと思います。>関西方面のみなさま
初日10月5日(金)の夜には、小説家・福永信さんとロロ主宰・三浦直之のアフタートークが急遽決定。三浦くんは本気で小説を愛しているし、福永信さんは鋭い(だがやわらかい)視点をお持ちの方なので、きっと面白い話になるんだろうなーと予想します。(フジコ)

ロロの物語にはいつも、ずっと、二種類の飛躍があったように思う。ひとつは意図した、興奮の回路としての常套手段でもある飛躍で、それはつねに疾走感を舞台に作る。もうひとつは、おそらくは作り手の意識せぬ飛躍で、こちらは混乱と惑乱をその場に醸成することになる。
 ときとしてロロが、(前半で)観客を置いてきぼりにさえしてしまうのは、そんな複層的な構造ゆえでもあるのだが、じつは、今回の『LOVE02』の前作にあたる『常夏』あたりからは、出演した役者たちが、その飛躍の細い糸を繋げ紡ぎながら物語を進めるようにもなっている。その理由や詳細は観てのお楽しみということで説明は省くけれど、そうやって物語と役者によって劇場空間に縦横無尽に張りめぐらされることになる糸という意図に観客/あなたはいつしか絡めとられ、物語の居心地のいい蛹と化してしまう可能性はきわめて高くなっているはずだ。
だからたとえば今回の『LOVE02』ならば、舞台上の役者たちが他愛なくひたすら好き、好き、大好きといいつづけているだけだというのに、いつしかあなたは、損なわれた世界の鎮魂を経て、再生のために羽化し飛翔してしまうことになるだろう。人を愛すことは、世界をも愛すことだから。そう、ロロの描くこの“ボーイ・ミーツ・ガール”は、いま、怯え震えている世界への応援歌でもあるのだ。それゆえ、このあまりにも“眩しすぎる”物語は、あえて、作・演出の三浦直之の出身であり被災地でもある仙台でも公演を行うのではないか? その赤い糸の連なりの 先にある世界に、ぜひあなたも共鳴/共振して欲しいと願う。(ひなつ)




山下残『ヘッドホンと耳の間の距離』

10月10日(水)〜10月14日(日)@STスポット(横浜)http://www.zanyamashita.com/

関西を中心に活動してきた山下残だが、横浜との縁は深い。2010年はSTスポットで『大洪水』、昨年はKAATで『庭みたいなもの』を上演している。横浜だからというわけではないが、彼の作品は海に似ている。必ずどこかにつながっている(たどり着くのは簡単ではないかもしれないけれど)という感覚があって、新作を見るたびに、新たな地平を拓いていくような気がする。
何がダンスになりうるか、観客は何をダンスとして見るのか。コミュニケーションの奇跡とディスコミュニケーションの絶望のどちらにも寄りかからず、彼はいつも正しく試すところから始める。ヘッドホンからの音が耳に届くまでの距離にも思いを馳せる彼の鋭さは、今回どのような空間として結実するのだろうか。(落)




ブス会『女のみち2012』

10月11日(木)〜10月14日(日)@下北沢ザ・スズナリ(下北沢)http://busukai.com/

この前、女友達と飲んでいたときに「年齢で自分のリミット決めて焦ってる女はみんなブス」っていう発言が出まして。そうだよねー、と大いに頷きあいながらも内心反省もしたけど、正直その反省をどう生かしていいかわかんない。29歳独身です、こんにちは。29歳なんてもう若くない、と簡単に絶望できるほどにはまだ若い、って前置きが長い。溝口真希子ことペヤンヌマキ主宰、ブス会の紹介をしなくては。
ポツドールの女シリーズとして、2006年に上演された『女のみち』続編ということで、6年経った今、あのAV女優たちはいったいどうなっているんでしょうか。怖いもの見たさというか、あれから自分も6歳年を取ったわけで、いろいろ心穏やかには見られないような気がしてしまう。
美しさや妬みにまつわる女の業の面白さときたら、強烈だ。深追いすると毒が回るので、本当はすごく危ないけど、「自分であること」と「女であること」の見分けがつかなくなって身動き取れなくなることから、ブス会は逃げない。
本作、前売りは完売のようですが当日券は毎回出るとのこと。すべての賞味期限切れの女たちよ、こぞって見に行くがよい。(落)




渡辺美帆子事務所『次、誰か、よろしく!』

10月11日(木)〜10月14日(日)@枝光本町商店街アイアンシアター(枝光)
http://watanabemihoko.com/eda12.html

枝光については、ここ最近、ツイッターや雑誌やトークの場などを通して語ってきたけど、まだまだ語り尽くせないな、と思うのは、なんといっても、まだわたしが枝光のことを全然知らないからだ。「ある土地を知る」とは一体どういうことなのか? それはきっと「ある人を知る」と同等かもしかしたらそれ以上に困難で、と同時に、何か愛おしさや痛みを伴うような作業になってしまうのかもしれない。ある土地や人にコミットする時、一種のヒューマニズムや温情や共感のようなものは、確かに分かりやすい結びつきを与えてくれはするだろうが、やはりそれはかりそめのものとして一瞬にして消え去ってしまうものではないか。もちろんいずれは何もかもが消え去るといえばそうなのだが、わたしはせめて、たとえ存在が朽ち果てても何かが残るのだ、と信じたい。それはひとつには、記憶として。何者によっても所有権を主張できない、もはや誰のものでもなくなった、とはいえ決定的に誰かが刻印された、記憶として。
でも、何もかもが消えてなくなってしまっても、それはそれで潔いかな、とも思っている……。

謎に前置きが長くなってしまった。ここから本題。枝光を舞台にした「えだみつ演劇フェスティバル」がすでに開催されています。秋を通して、このフェスティバルには様々な魅力的な団体が参加することになっています。今回は渡辺美帆子事務所が登場。詳しくは以前、『点にまつわるあらゆる線』の劇評を書いたので、ご興味のある方はそちらをご覧いただけたらと思います。
http://www.wonderlands.jp/archives/20498/
渡辺美帆子は上記の舞台(インスタレーション?)を上演後、東京を離れて別府に移住してしまった。どうやら清島アパートという、かつてのトキワ荘みたいな、アーティストたちが集まっている場所があるらしい。とはいえ完全に東京を棄てたということではなくて、とりあえず2012年はいってきます、という、一種のサバティカルというか滞在制作というか。単純に別府だし温泉とか入れるだろうから、いいなー、と思ったりする。
さて今作『次、誰か、よろしく!』について。彼女のツイッター(@watanabe8818)などを見ていると、"彼”と呼ばれる光る物体をひきずってあちこち動いているらしい。渋谷にも来ていたらしい。それを持って最近はいよいよ枝光に乗り込んでいるらしい。これは単純に人目を惹くためのパフォーマンスなのだろうか? おそらくそうではないだろう。その行為を通して、何かしらの考察が導き出されることを目論んだ試みではないかと想像している。町について。演劇について。俳優について。世界を構成するものたちについて。(フジコ)




海辺のマンション三階建て企画公演『船をたてる』

原案:鈴木志保『船を建てる』
10月11日(木)〜10月14日(日)@早稲田大学学生会館(早稲田)
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=39865

この作品に関わる人々のことは全く知らない。それでもお薦めしようと思ったのは、この作品の原案がわたしが数多読んできたマンガの中で最も愛しているものであるからだ。
連載開始は20年前。単行本は一度絶版になるも、ファンからの熱い要望に応じる形で2007年に復刊。
全編を貫く終末の気配とそれでも浮かび上がるその先の予感。執拗に描かれる出会いと別れそして再会。
歳月を経ても魅力は古びることなく、喪失/断絶/弔いと再生/連綿/祝祭とが、ひとつのことのように世界を満たしていくこの『船を建てる』という作品から、衝動をもたらされた若い人たちによって創作がなされるのは、今こんな世界だからこそむしろ、なんら不思議なことではない。
さらに世界観のみならず、表現の演出的手法においても、最近の演劇に通ずる先鋭さがある。
基調をなすストーリーはあるものの、たくさんのサブストーリーが語られる。はたしてサブなのかというくらい関わりの薄い断片が、そこから生じるイメージの共鳴によってつなぎ合わされ、まごうことなく一枚の布に織り成されていく。
ストーリーの整合性よりもイメージの連関によって作品を構成していく。断片と断片は互いを内包するように連環していく。並行世界やヴァーチャルや夢やら幻想やらが主旋律を脅かし、異なる空間や時間が混在/同在する。
演劇を愛する人たちにもぜひ読んでほしい作品なのである。
http://bit.ly/Rb9lPB
あくまで今回は“原案”であって、全然違う話のようではあるが、わたしのこの公演への期待は意地悪なほどに高まっている。(励滋)



外山恒一外山恒一トークライブ in 九州8都市』

【北九州公演】10月13日(土)@GALLERY SOAP(小倉・平和通)
【大分公演】10月14日(日)@珈琲を愉しむ店ばんぢろ(JR日豊本線大分駅
【宮崎公演】10月15日(月)@ストロボマンボ(JR日豊本線宮崎駅
【鹿児島公演】10月16日(火)@作楽(さら)(鹿児島市電・朝日通)
【熊本公演】10月17日(水)@GALLERY ADO(熊本市電河原町
【長崎公演】10月18日(木)@ミュージックバー JJ(長崎電鉄・松山町)
【佐賀公演】10月19日(金)@夢楽人(むらびと)(JR長崎本線佐賀駅
【福岡公演】10月20日(土)@箱崎水族舘喫茶室(地下鉄箱崎線箱崎宮前

http://ameblo.jp/toyamakoichi/entry-11340525032.html

外山恒一さんの現在の活動拠点が福岡である事を、つい数日前に知った。しかし私のような人間は決して少数派ではないようだ。というのも、07年に東京都知事選に立候補&落選したときの印象が強烈で、東京在住と誤認されている節があるらしい。彼を知る人(≒ファン・支持者)の多くが関東圏にいて、その数は活動の拠点としている福岡よりもはるかに上回るという現象が起こっていることを、外山さん自身がブログで語っていた。その現状を改善すべく模索し、紆余曲折を経て本ツアーが組まれることになったという。今回の九州ツアーは全てセルフプロデュースによるものだそうだ。ツアーを組む過程のドキュメントも、地味で地道なさまをざっくりブログに綴っているので、時間があれば一度読む 事をおすすめする。
足で稼いで実現した彼の九州ツアーは、北九州公演を皮切りにぐるりと九州を一円して福岡へと戻ってくる。どの県も、小さなギャラリーやアートスペースでの開催だ。北九州と福岡の会場は、元々色んなイベントや公演が頻繁に開催されていて懐の深い場所という印象がある。
外山さんは九州をぐるりと回り、どんなトークを展開させてゆくのだろうか。やっぱりあの過激でおかしなトークなのだろうか。ともかく地味な九州ツアーは一度は聴いてみる価値ありな気がする。(古賀)