12/24 ブルーノプロデュース

王子小劇場でブルーノプロデュース『ワールド・イズ・ネバーランド』。タイトル通り、終わり無き世界がえんえんと続いていく。俳優の記憶をもとに構成されるシリーズの第二弾だけれども、今回は、「記憶に色をつける」ことを試みたとアフタートーク橋本清くんが言っていた。

前作の『カシオ』は小品であり小世界だったかもしれないけれども、美しい白の世界としてまとまっていて、あれはあれで良かったと思う。今回はそれに比べるとカオス感が増している。いちばん良かったのは、風と坂と自転車について語っていたところから、野球へと移行していくところ。それまで群衆のように見えていた人たちが、一気に、バラバラになっていく。が、繋がっている……。カーテンと上半身裸の女の子の話もそうだけど、個々の思い出は特異であり、その同じ体験は他の人のそれと同じではない。つまり、誰にでもあるようなノスタルジックな物語を提出して共感を誘うような芝居ではない。どこまでもそれは他者の記憶でしかないのだ。これはちょっと、ブルーノプロデュースの武器になるのではないかと思った。

ただ、後半、リプレイが入ってから徐々にスピードアップしていって、ラストの、ウンコの話になっていくのは良かったんだけど、西部劇のシーンがその流れを停滞されてしまった感があった。あとサンタのシーンは可笑しくて好きだった。そして涌井くんの音響は非常に効いていたように思います。とにかくブルーノプロデュースは今なかなかノッてきてるのではないだろうか。


夜はクリスマスイブだしってことで鳥を焼いたけども親指を火傷して水ぶくれをつくってしまった。深夜には三週連続でプロレスを観た。Q