CoRich舞台芸術まつり審査員について

「CoRich舞台芸術まつり!2014春」の審査員が発表されました。2012年、13年と審査員を務めて参りましたが、ご覧のとおり、今回は審査員になっていません。といってももちろん喧嘩別れしたとかでは全然なく、現在の自分のやりたいこと、やれること、やったほうがいいことなどを考えた結果、もっとモチベーションの高い熱い人が審査員になったほうがおそらくは演劇(に関与する様々な人)のためにもなるし、自分も楽しめるし、なんとなく「あ、託せる」と感じるところもあったので、こりっち株式会社に(まだ更新の依頼があるかないかもわからない時期に先手を打って、笑)次は降りさせてくださいとお願いしました。

とても片手間でやれるような簡単なものではないな、とこの2年、審査をやらせていただいて感じました。刺激的で貴重な場を与えてくださったCoRich舞台芸術まつりにはたいへん感謝しています。今後は外野から、応援というか熱視線を送ります。ぬるいな、と感じたら批判するくらいの気持ちで。


CoRich舞台芸術まつりは、賞金の100万円による再演支援の魅力もさることながら、参加劇団や受賞者の顔ぶれを考えてもたいへん魅力的であり、(良い意味での)権威のある賞に育ってきていると感じています。

俳優賞があるのもとても良いところですね。『演劇最強論』にもそんなようなことを書きましたが、小劇場の俳優たちの魅力は、もっと注目され、語られてもいいはずだ、とつねづね思っています。

また、関東圏以外の地域の演劇に触れられる貴重な機会でもあります。例えば一昨年、札幌の劇団introに出会えたのは、CoRich舞台芸術まつりのおかげです。実際に現地に行って、どういう風土の中で創作されているのかを(わずかとはいえ)感じることができるのも有り難かった。また、応募されてきたすべての資料をひと通り読むので、様々な地域の人たちの思念を知れる良い機会にもなりました。

そして実際に関わってみてわかった最大の美点は、熟議を尽くす審査であるということ。納得いくまで話し合い、4時間超えもざらにあるという……。よくそれだけみんな話せるなという。いつも審査のあとはくたくたになるので、チョコレート持参で臨みました。それだけ真剣な場であり、熱い想いが渦巻いているということの現れなのだと思います。それはおそらく今後も変わらないでしょう。

今回の応募は2月10日(月)まで。期待します。Q

http://stage.corich.jp/festival2014/judge.php